2020年7月26日日曜日

20191103 国道352樹海ラインは最高だけど補給と時間に余裕を持つべきだった



「酷道」という概念がある。
国道なのにあまりにも舗装が悪い、斜度が異常、道幅が狭い、廃道になってる、アーケード街になっていて自動車走行不可など。
調べると、紀伊半島、北陸、熊本、徳島に多いようだだが、関東にもあるようだ。

新潟・福島県境前後は豪雪地帯であるため、冬期交通不能区間である。
新潟県魚沼市から福島県檜枝岐村までは枝折峠や奥只見湖沿い、そして県境付近で急カーブの連続した1 - 1.5車線程度の断崖絶壁に沿った狭隘な道が続き、俗に言う「酷道」の1つに挙げられている[1]。栃木県から福島県南会津地方にかけて、なだらかな道が続く[8]尾瀬を過ぎて新潟県に入ると奥只見湖畔の屈曲区間は、道幅が狭いうえに沢の水が橋もなく道路上を流れる洗い越しが多数存在し[9][8]、雨量が多くなると通行止めになる。極端に狭くなるところはないが、谷を挟んで湖の対岸に続く同じ国道が見えていながらそこにたどり着くためには、谷に架かる橋もないため、同じような風景が延々続く単調な道を大回りしてゆく他にない[9]

洗い越しアリの国道、そんな裏ヤビツみたいな国道がありえるのか、気になってしまったので行くしかない。

1.計画編

マイカーなし勢なので愚直に駅と駅をつなぐ。
野岩鉄道会津高原尾瀬口 から上越線小出駅まで繋いで、140km/3330mUP(RWGPSなのでトンネル考慮すると実際はもっと少ないだろうけど)。
埼玉東部在住の場合、始発の東武伊勢崎線に乗り続けて会津高原尾瀬口につくのが8:40くらい。
その時間からスタートすれば山苦手人間の自分でも、寄り道しなければギリギリ日帰りで行けるのでは?と勘違いしたのが実に良くなかった。
結果は全然大丈夫じゃなかった。
想像以上に景色が良くて何度も写真撮影に寄り道してしまい、最終的に日没後の峠道を走り回ることに。紅葉に染まる枝折峠を走れなかったのは本当にもったいなかった。
自分の失敗経験からおすすめしたいのは、
  • 上越線浦佐駅まで新幹線で移動して、駅⇔奥只見湖の尾瀬口船着場まで往復120km日帰り
  • 上越線浦佐駅まで新幹線で移動して、駅→奥只見湖→檜枝岐村役場周辺の民宿まで90kmで一泊。2日目はR352で南会津を、R121で鬼怒川を満喫して都合のいい駅から特急で帰る
というのがいいと思う。走力に自信ある人はいいけど、ブルベギリギリ勢な自分には厳しい計画だった。

あと夏に走るのはやめといたほうがいいです。水の補給が全然できない区間がある上に、携帯もドコモしかつながらないという。最悪熱中症ですら死ぬ可能性もあります。
「清志郎小屋」という山小屋と「山ん中」という軽食屋さんがあるけど、コロナ情勢下で営業が不安定だったりするので当てにしないで、水も補給も持てるだけ持っておくのがいいです。自分は補給も水も尽きて洗い越しの水飲むか、と一瞬考えてしまった。
銀山平-御池レストハウスの35km間は本当になにもない。


2.実走編

前半の走行計画

とりあえず堪能したいのは奥只見湖の洗い越しなので、そこまでは前菜として挑もう。14時にはピークの尾瀬の御池の峠を超えていきたい。
会津高原尾瀬口駅。自分含め2組だけ降りた

なかなか寒い


前菜と思ってたのに、「前沢曲家集落」の民家によってしまうし、「屏風岩」をはじめ伊南川沿いの紅葉を都度撮影してたらエライことに。

南会津のR352は周囲の山がきれいで流してるだけで楽しい

通りがかった前沢曲家集落に吸い込まれる(入場料300円)


古民家好き

スノー/ロックシェード好き


途中から伊南川に沿ってゆるやかに登っていく。いちいち止まってしまう

屏風岩。この道は秋に来るべき
檜枝岐村へ入ったらすぐに道の駅

道の駅 尾瀬檜枝岐で昼飯。ここで12:40。ちょっと寄り道が過ぎてるし、思ったよりも疲労感もアリ。ここからじわじわと登りがきつくなるというのに。

こういう看板を見てようやく、ここ登山で来るところだというのを知る

此処から先、わりと本格的に急いでたのか全然写真がない。
たしか15:30に尾瀬御池のレストハウスについたはず。
この時点でだいぶしんどくて、御池ロッヂに泊まれないか様子を見てみたけど営業期間外で閉まっっててしょぼくれた覚えがある。(3~10月の営業のようだった)

休憩してたら、バイカーの2人組が、仲間が事故ったのでチェックインが遅れる電話をしてた。しかもレンタルバイクで。なんという怖い話。自分もこんなところで事故ったら洒落にならないので気合い入れていこう。

尾瀬の峠を超えて後半戦

御池の峠を超えてやっと後半戦だけどもう時間は16:00。もう日没までに枝折峠まではたどり着けないので無理せず安全に行くことを決める。

紅葉がちょっと終わり気味だけど、静かな林道…にみえる国道

福島・新潟県境の橋

福島側

新潟側。アスファルトに県境サインなくて肩透かし

水はけ悪くて水たまりになってるところも多数あり

割と勢いのある洗い越し。このあと30回は超えた。泥除け必須だった

300mおきくらいに洗い越し。舗装頑丈だな!

道を横切る湧水はそのまま奥只見湖へ注がれていく

基本圏外

奥只見湖をようやく眺める。
ここらへんから湖の外周のギザギザに沿ってアップダウンを繰り返しだいぶ足がしんどい。

向かいに道が見えているのに…幾度となくアップダウンを繰り返す。
でもこの写真はこの旅一番のお気に入り

紅葉がきれいだったけどいい加減日没してきた

持っててよかったVOLT800/400 2灯体勢
車も時々通ったけど、たぬき・きつねの交通量がそれを上回る。
ブラインドコーナーの野生動物が最も危ない

銀山平までなんとか辿り着く。40kmぶりの自販機!
水も食料も切らしてしまったので温かいコーヒーを流し込む

本来は絶景の枝折峠を押し歩きを混ぜながら越え、
秘湯といわれる栃尾又温泉をスルーし、本日初めて見かけたチェーンのコンビニへ

本来なら枝折峠超えたあたりで日没だろうと踏んでたけど、完全に自分の走力を過剰評価して大幅にタイムオーバーしてしまった。
小出駅に20:30くらいについて、浦佐駅で新幹線に乗り換えて帰宅。
いい旅だったけど、次は一泊して枝折峠を日中に登頂することを心に決めた帰路だった。