2018年11月19日月曜日

BRM1027足尾300 ツラミの初300

今年は自分が初めてブルベに挑んだ年。
年始にはSR狙うぞーとか根拠もなく意気込んでたのに、仕事に土日を潰されすぎて近場のブルべの参加を逃し、車もないので前泊で遠方のスタートのブルベにエントリーもできず、ずるずると秋になってしまった。
結局今年は
BRM303つくば200→完走
BRM414千葉300kmもてぎ→DNS(雨+強風)
BRM624筑波梅林200→DNF(熱中症で死)
BRM1013小鹿野200→完走
程度で、結局200カテゴリしか走れていない状況。
せめて最後に300走って自信つけて今年を終えたい。
そんな、ちょっと自分の中で重要度を高めて挑んだ足尾300



■下準備編
過去の反省をもとに、ハンドルまわりを見直し。
キューシートは大事だけどいつも見なくてもいいなというのがわかってきたので、PC間の距離・CLOSE時間・標高差・グロス速度だけを抽出して、ミノウラのスマホマウントに貼り付けた。
余白が余ったので往路/復路の標高図も貼って、峠を走っているときの心の支えに。
道のナビゲートは基本eTrexにお任せする考え。


■出走編
朝5時に起きると路面は雨。
アカンのでは・・・

最悪を想定して用意していた雨具をサドルバッグにいれて家を出る。家の周りは幸いそんなに降ってないので大丈夫そうだが…
けど、寝ぼけてメットを忘れたりボトルを忘れたりして2回戻る。先が心配だ。

最寄り駅から輪行して北松戸駅から自走で葛飾橋を目指す。
が、北松戸駅ついた時点でめっちゃ降ってる。
降ったら装備しようと思ってた雨具を早々にすべて装備していくことに。暑い…


スタート地点に来てブルベカード記入したら、早々にブリーフィング。
こんなに人がいないブルベは初めてだ。
いつもは60人はいる参加者が30人位しかいない。雨スタートのふるいのかかり具合すごい。

この雨の中300とか足ふやけちゃうでしょーと思ってたら、スタート直前にはほぼ雨が止んだ。なんだ、シャーマン的なパワーの持ち主がいるのか。




このブルベは金町から川沿いに北上。鹿沼方面から足尾に向けて峠を越えて、わたらせ渓谷を下って帰ってくる感じのルート。
PCのすぐそばだけど、わたらせ渓谷の自販機蕎麦が唯一の楽しみで走るぞ。

■スタート-PC1
(奥が私)
スタートして早々に暑さを感じて厳しい。
モンベルの一番安いかっぱの上下セットで挑んだけど、下はシャカシャカうるさいし、上は蒸れるしでいいことなし。次のブルベはせめて下は自転車用雨具にしよう。そしてなにより雨のブルベはDNSしよう。

暑さに耐えきれず、スタートして最初のコンビニに止まって雨具パージ。
これから先、ちょっと雨降ってもなんとかなるでしょ、まだ暖かいし。
後続の人たちも続々とコンビニに止まって雨具パージしてて、みんな気持ちは同じだったらしい。

雨上がりの江戸川はただただ霧。
江戸川沿いを走って、関宿で道の駅さかいに出る。
そこから、利根川・渡良瀬川を走ってPC1に到着。
毎度、スタート・PC1間で足を使いすぎる感があって、ペース配分のダメさを痛感。なぜ大腿四頭筋から使ってしまうのか。

足には、使い捨てできるよさを買って、シューズカバーを付けてた。
SPDクリートのとこだけくり抜いてつかったけど浸水なし。見た目ではめっちゃ結露したけどそんなに蒸れもなかったのでこれは良い雨具だった。コンビニ袋よりも厚手で丈夫で良し。
ヘルメットカバーにはキャンドゥのシャンプーハット使ってたけど、これも使い捨てできてよかった。しのげるところは一般品でやっていくと安く済んで良いね。ダサいけど。

(雨具をパージしたけど足だけ付けたままな私。このあとトイレに行ったとき気づいてとった)

■PC1→2
ここから鹿沼まで平坦路を50km。
ここまでは川沿いの信号なし・交通量少なめの道だったけど、ここからは栃木県内の交通量多めなところを通ってなかなかシンドイ区間。
まだ平地しか走ってないのに、PC2の直前あたりですでに足がかなり売り切れつつあってどこでDNFかなぁ、電車で帰るならPC2でDNFなんだよなぁと考え始める。
平地過ぎてとくに何もなかったので写真はこれのみ。
ここまでで100km。
すでに足が満足感ある疲労感に包まれてるけど、とりあえず押し歩きでも峠を越えて足尾観光をする道を選択。
ここからは粕尾峠という1000m程度の峠。
初めて行くとこだけど、ダラダラと10kmくらい裾野の登りがあったあとに、最後に5kmくらいがぐっと登るタイプの模様。

■PC2→粕尾峠→PC3
川沿いにそってじわじわと登る

道端に、あまりにも人に動じない大きいカエルがいたので道端の草むらに誘導。
これから自転車バンバン通るから路側帯は危ないぞ~
(無事カエルジャージ愛用者なのでカエルに優しい。)



峠の真ん中らへんのドライブインにシークレットPCが。
PC目前まで押し歩いてたのに、気づいた途端に乗り出すクソダサマンで恥ずかしい。強くなりたい。





頂上に近づくに連れて紅葉が見頃に。でも霧も濃く。
でも雨でないなら霧の峠ってのも悪くないよね。

粕尾峠頂上に着。
しかし走りごたえに反して、何も峠のピークらしき標識がなくてちょっと拍子抜け。

シカ・イノシシは捕獲できます



峠の下りは荒れてると聞いてたけど実際そこまででもなく、裏ヤビツくらいのマイルドさ。
そしてさっきまでの霧と曇りは何だったのかと思うような晴れ間。
男体山(たぶん)がはっきり見える。あんな高いところに中禅寺湖ってあるんだなぁ。

峠を下りきったら足尾駅すぐそばのところに出てきた。
足尾駅はテツ的にかなり楽しい味のある駅なんだけど、今は時間がないのでパス。
わたらせ渓谷を下っていく。




道中に草木ダムでダムカードゲット。専用の台紙に入っててとても豪華だ。
今回のブルベはこうして貯金をキープしながら観光もできて嬉しい。
首都圏ブルベは信号峠でカツカツなのでシンドイんだよな。
そしてダム見てる間に日没。
でもまだ150km程度しか走ってないから恐ろしい。まだ折り返しだ。
今日の夜は長い。

PC3の2km程度手前だけど、今日一番の楽しみの丸美屋自販機コーナーへ。



うどんそば自販機だけじゃなくて、ラーメンうどん自販機もある!
群馬きたらそば自販機食っていかないとね。

自販機だけど、セットされてるそばは手打ちそば。うまい!
隠れていた青唐辛子に悶絶しながらも、感触してPC3へ。

■PC3→PC4
PC3 17:27着
体は結構しんどいけど、貯金一時間半くらいあるしもう少し頑張ることに。
ここで諦めて桐生駅から輪行で帰るのもアリだけど、ここから先はどうせ越谷に帰る方面になるし、東武線の近くを走るので無理になったら電車で帰ればいい。

ここから先は暗闇なので写真激減。

わたらせ渓谷を下ったあと、桐生市内からちょっと登って梅田湖というダム湖でフォトチェック。ここはダムカード平日のみなので残念。土日配っててもどうせ時間外だったけど。

登りはこのダムで終わりだよなーと思ってたら、老越路峠というなにもない峠に向かって無為な登りを強いられて、謎の怒りがこみ上げる。



ピークなのに何もねぇぞオラァ!
暗黒の峠を一人で走ってると、これもまらブルベらしさだなと感じるようになってきた。
これが300kmブルベの世界か…

誰もいない峠で、やり場のない怒りを胸にしまいながらダラーッと20kmほど下ると次のPC3に到着してた。

■PC4→PC5
PC4 20:33着
佐野のセブンで一休み。いつの間にか200km越えてた。
ここから先は未体験ゾーンなので自分の体がどこまでもつのかどうかも未知。
普段ならここまで走ると全く固形物が食べれないんだけど今日はなぜか食欲みなぎっていてドリアをモリモリ食べてた。

ランドヌールが集結するセブンの駐車場の脇では、外国人労働者の方たちが宴会を開催してた。これが北関東の日常なの…?

ここからは貯金もあるのでAve速度もそこそこで安全に進もう。
そう思ってたのに、なんか案外体が動く!いける!と調子にのってところどころで30kmくらい出してたのは本当に愚かだった。

■PC5→ゴール

PC5 23:04着
PC4→PC5で調子乗りすぎて、かなり消耗してしまったらしく足の様々なところが痛くなってしまった…。
貯金は1時間はあるので、イートインでゆっくりパスタを食べて、ゆっくりストレッチ。
そして心配になってここまでのPC1のレシートを何度もチェックしてからスタート。
前回のブルベで、ゴールしてからブルベカードの紛失に気づいた人とかを見てたので、本当に怖い。

もう体が限界過ぎて、走ってる間はいいけど、走り出しが本当にしんどくてところどころダンシングでだましだまし走る。尻も痛い。
眠気もすごい。
なんなんだ。
仕事でもないのに俺は何をやっているのだ。
Ave24km程度しか出なくなった体で、いろいろと哲学的なことを考え始める脳。
自転車乗りは何を求め・・・・・
何を見て・・・・・
何を聞き・・・・・
何を思い・・・・・
何をしたのか・・
嗚呼、自転車乗りが行く・・・・・・望まれることなく、
浮き世から捨てられし彼等を動かすもの。
それは、走る意志を持つ者の意地に他ならない。

江戸川河川敷を、斑鳩のBGMの鼻歌を歌いながらチンタラ走る30歳男性。
どう考えても不審だが、もはや正気のままでは乗り切れないのだ!

■ゴール
柴又公園着 25:39
着いた・・・
ゴールでチェックを受けて、ついに念願の300メダルを受領。
うぉーーー疲れた!疲れたぞ!嬉しさを超える疲労!!!

嬉しいけど、疲れすぎてスタッフさんの用意したコーラをがぶがぶ飲み、体が冷えたのでホットドリンクもいただく。なんでも揃っててありがたさしかない。

ゴール後のモグモグも嬉しさもひとしきり噛み締めて、さて、どうやって帰るか悩み始める。
ホテルもそんなに周りにないし、10時にチェックアウトとしても、いまからだとロクに寝れないだろう。そして周りにはラブホくらいしかない。
ここからなら家まで自走で20kmくらい…しゃあないけどそれで帰ろう。
終電に間に合わないなら、DNFしたときのことは度外視で車とかで来ないと駄目ね。車もってないんだけどさ。

途中空腹に耐えきれず、松屋に寄り道したりしながら4時ごろに帰宅。
ブルベ腹という言葉は聞いてたけど、初めて体験するこの空腹感。これか、この底なしの空腹感。これは太るわ。


帰宅して、CAAD12の汚れ具合を見て、お互いのボロボロ具合を確認。俺もお前もお疲れ様、明日は夕方に起きて洗車するからな。

総走行距離:330kmくらい。
長い道のりだった…。
400kmとか完走できるビジョンがないけどこれどうすんだ?慣れるの?人間はこの負荷に適応できるの?